肩の痛みはなぜ起こる?その原因と対処法

車の運転やデスクワークなどで同じ姿勢を続けたり、長時間にわたり無理な姿勢を続けた時に、肩の痛みやこりを感じる人が多いのではないでしょうか?
「ただの肩こりからくる痛み」「いつものことだから」と我慢することなく、原因やその対処法を知ることで、肩の痛みを和らげ、自分らしく元気に過ごす毎日を取り戻しましょう。

肩の痛みやこりを引き起こす原因は?

一般的に肩の痛みやこりが筋肉の血行不良からくるということはよく知られていますが、冷房の効きすぎ、枕があっていない、メガネやコンタクトの度が合っていない、精神的なストレス等の生活環境からも影響を受けます。
また普段の悪い姿勢が積み重なって肩の痛みやこりを引き起こすことも。何気なく座っている姿勢が猫背になっている方や、気がつくと前かがみで頬杖をつくといった姿勢で長時間過ごしている方は、一度姿勢を見直してみましょう。

肺や心臓・胃腸や肝臓などに病気がある人、貧血や低血圧の人、歯のかみ合わせが悪い人などに、肩の痛みやこりが症状としてみられるケースも。
痛みとともに腕や手のしびれが長期間続くようであれば、本人が気づいていない未病が隠れている場合もあります。気になる症状は軽視せずに、一度整形外科等の病院や診療所で診察を受けてみましょう。

肩こりのメカニズム

あまり知られていませんが、頭の重さは体の全体重の約1/10にも近い重さがあります。例えば、体重が50kgの人の場合は約5kgの負担が首から肩の筋肉に伸し掛ってくることに。重さからすると、肩の上にボーリングの玉が乗っかっているようなもの。そのため、肩は体の中でも負担がかかりやすい部位といえます。

肩の筋肉に負担がかかった状態が続くと、筋肉に乳酸という疲労物質がたまります。すると、筋肉が硬くこわばってきて血管を圧迫し、その結果、血行が悪くなってしまいます。
これが肩の痛みを引き起こす原因となる、肩こりの正体です。

肩の痛みやこりを引き起こさないために!

痛いからといって動かさないでいると、ますます筋肉や関節が固くなり、症状がさらに悪化してしまいます。
以下を参考に、日常生活の中で同じ姿勢を長時間続けないようにすることや、肩や背中の筋力をつけるなど、身体に対する意識を持つことから始めましょう。また、毎日の簡単なストレッチで肩こりを予防することもできます。ストレッチを行うと血行が良くなり、肩の筋肉にたまった老廃物の排出にもつながります。

日常生活で気をつけたいポイント

まずはお出かけ前に、全身を鏡でチェックしてみましょう。左右のどちらか一方に決まってカバンを掛けている人は要注意です。同じ箇所に負担がかかると姿勢のバランスを崩し、その結果、体のあちこちで筋肉のコリが発生することに。左右交互にカバンを持つように意識し、体のバランスを整えていきましょう。
また女性の方はハイヒールを履く人も多いと思います。ヒールを履いてまっすぐ立った時、横からみると猫背でひざが少し曲がるような姿勢をとっていませんか?その状態で歩いてしまうと、肩や背中のこりにつながることも。
肩や背中の筋力やふくらはぎの筋力がしっかりとついていて、さらにそのバランスがとれている人ほど、 ハイヒールを履いても肩こりへの影響は少なくて済みます。

正しいストレッチ方法

ストレッチを自己流で行っていませんか?正しいストレッチ方法を知って、効果的に行いましょう。
ストレッチを行う際は、他人と比較せず、自分のペースでリラックスして行いましょう。
呼吸は止めたりせずに自然呼吸で。息を吸い、吐きながら筋を伸ばします。静かにゆっくりと、反動をつけることなく、ゆるやかに体を動かしましょう。痛いのを我慢して無理に行うと、ケガのもとになることも。ほど良く筋肉に緊張を感じるところで止め、痛みを感じる場合は無理をしないで緩めましょう。

一度起きてしまった症状は解消できる?

肩を叩いたり、ストレッチなどを行って筋肉をほぐし、血行をよくすることで、疲労物質は血液の流れに乗って取り除かれ、症状を解消することができます。
また、肩が痛くてがまんできないときは、市販の鎮痛薬を服用するのもひとつの方法です。
しかし、前述したように、肩の痛みやこりといった症状のほとんどは、生活環境や姿勢の悪さなどが原因となって起こります。生活習慣を見直し、筋トレ、適度な運動、ストレッチなどを積極的に取り入れて、改善するという意識をもったうえで、一時的に薬を服用しましょう。効果的な対処法については、個人によって差がありますので、マッサージやツボ押し、半身浴や肩の温めなどを積極的に試してみて、自分にあった対処法を見つけていきましょう。

どこでもできる、簡単肩コリ解消法

その1首のストレッチ

首のストレッチは肩こリを和らげます。
首の前後、左右の筋肉をストレッチでほぐしていきましょう。

1肩の力を抜き、右手を頭の左側に乗せゆっくり右に引き寄せます。反対側も同様に行います。

2頭の後ろで両手を組み、アゴを胸につけるようなイメージで下に押しながら、気持ちいいと感じるところまで伸ばし、静止します。

その2肩甲骨のストレッチ

肩が凝った時、首から肩にかけて一生懸命ほぐそうとしがちですが、実は手が届く範囲だけではなく、肩甲骨周りの血流も滞ってしまっているのです。肩こりを解消するためには、この肩甲骨周りも含めて血行を改善するのがポイントです。肩と同時に肩甲骨周辺の筋肉を動かすことで、血行が改善されていきます。

1右手を右肩につけて手が肩から離れることのないように意識をしながらひじでできるだけ大きな円をかきます。数回まわしたら左肩も同じ様に行いましょう。

2背中で両手を組み、脚を肩幅に開いて立ちます。息を吐き、両方の肩甲骨がくっつくように意識し、ゆっくりと組んだ手を上にあげていきます。 5回を目安に行いましょう。

その3こり解消!温熱法

肩こりをほおっておくと慢性化してしまう可能性も。
肩を温めることで血行を良くし、つらい肩コリの症状を緩和させる方法があります。

10分~15分程度、一時的に温めるだけでも十分効果があるので、休憩時間や就寝前などカイロでゆっくりと温めましょう。
カイロは貼るタイプでも直接肌に触れないように、下着やハンカチを介して温めましょう。くれぐれも貼ったまま眠らないように気をつけましょう。

紹介したいずれの解消法も、無理をしない程度に行いましょう。
また万が一、痛みがひどい場合や気になる症状がある場合は、すみやかに医師に相談することをおすすめします。

<監修>
林 泰史先生
原宿リハビリテーション病院名誉院長

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