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ボディペインはなぜ起こる?~原因と対処法~

腰痛に悩む男性のイメージ

腰痛は、多くの人が経験する症状ですが、実はそのうちの約85%は原因が特定できないといわれています。原因が特定できる腰痛の大半は「腰椎」と呼ばれる腰の骨の異常によるもの。10〜40代の若い年齢層では「椎間板ヘルニア」、50〜70代の中高年層では「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」などです。
まずは原因やその対処法を知って、”いつもの痛み”を解消していきましょう。

腰痛になってしまった場合の対処法

慢性的な腰痛の対処法

激痛ではないが、慢性的に腰が「重たい」「だるさを感じる」といった症状には、患部を温めることが効果的です。ゆっくりと入浴して、ストレッチやマッサージ、ツボ刺激など腰に負担をかけない方法で血行を良くし、温めましょう。
また、痛みがひどい場合には、我慢せずに鎮痛薬で痛みを抑えるのも一つの方法です。ただ、症状は軽視せずに、一度病院や診療所の整形外科で診察を受けることをおすすめします。

入浴で腰を温める男性のイメージ

急な腰痛で動けなくなった時の対処法

急な腰痛で動けなくなってしまったら、腰に負担がかからないように横になります。横になるときは無理をせずに、まずは少しずつゆっくりと動き、できる範囲で一番楽な体勢を取ります。痛みが少し治まってから、ゆっくり身体を横にしていきましょう。
このとき、なるべく腰を回したり動かしたりしないよう気をつけ、腰の筋肉は使わないようにします。できれば、腰の痛む部分を冷やしたり、コルセットやさらしをまいたりすることが効果的です。
痛みがひどい場合は一時的に鎮痛薬を服用し、速やかに病院や診療所の整形外科で診察を受けることをおすすめします。

横になって安静にする男性のイメージ

腰痛の症状原因について

腰痛といっても症状はさまざま。対処法が異なる場合もありますので、「たかが腰痛」とひとくくりにせず、必要に応じて医師の診察を受けましょう。

一般の腰痛(慢性筋肉性腰痛症)

日常生活の姿勢や動作によって、腰の骨を支える筋肉に疲労がたまることが原因で起こる、一般的な腰痛の症状を「慢性筋肉性腰痛症」といいます。軽い症状ならばすぐに回復しますが、筋肉の疲労が積み重なっていると、腰の筋肉がこわばることで血行が悪くなって、鈍い痛みを常時感じるようになります。

ぎっくり腰

「ひざを曲げずに重い荷物や物を持ち上げる」「十分な準備体操なしで、激しい運動をする」といった動作で、腰に急な負担をかけたときに感じる痛みはぎっくり腰(「急性筋肉性腰痛症」または「突発性腰椎捻挫」)の可能性があります。
腰椎の周辺にある小さな椎間関節や靱帯、筋肉、椎間板などを強く捻挫、あるいは損傷した場合や、老化や長期間にわたり腰へ負担をかけた状態で、ちょっとした無理な動作が引き金となって起こります。

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアは、「長時間の座り仕事や運転などで腰骨に負担がかかっている」「椎間板の老化」「骨盤の歪み」などがある状態で、急に腰に大きな力が加わることにより生じます。

腰椎部分の椎体と椎体の間にある椎間板に亀裂が入り、中の髄核(ずいかく)が押し出され、それが脊髄神経(神経根)を圧迫するため、腰に激しい痛みが起こります。
痛みは腰だけでなく、臀部から足にかけてひどい痛みやしびれを感じる「坐骨神経痛」などの症状があり、筋力の低下などを起こすのが特徴です。また、ひどい場合は排尿ができなくなることもあります。

腰部脊柱管狭窄症

立って腰が伸びた状態で「痛みやしびれが強い」「背筋を伸ばして歩くと腰から足の裏にかけて痛む」「足のしびれを感じる」「足がもつれる」などの症状は、「腰部脊柱管狭窄症」が疑われます。

症状は朝や寒い季節に多く現れ、悪化すると背中を丸めて寝ないと痛くて眠れなくなります。生まれつき脊柱管の狭い場合もありますが、椎間板や椎間関節の老化などにより、脊柱管が狭くなり、脊柱管の中を通っている神経や神経根が圧迫されるために痛みやしびれが起こる病気です。40~50代以上、特に高齢者に多くみられ、女性より男性にやや多いのが特徴です。

変形性脊椎症

「変形性脊椎症」は、一般的に40歳以上で、若い頃から重労働を多くしてきた人や、激しいスポーツをしてきた人に多く見られます。腰椎を支える筋肉がこわばり、動作の時に痛みを感じますが、体を動かしていると軽減してくるのが特徴です。

痛みの直接的な原因は「椎間関節の老化」「椎間板症」「脊椎椎体からの骨棘(こつきょく)による圧迫」などにより起こるものと考えられます。疲れが溜まると再び痛みが出てくることもありますので、日常生活をする上で決して無理をしないことが大切です。

その他

腰痛は腰そのものが悪くなくても、内臓などの病気によって引き起こされることがあります。
泌尿器科疾患などのほか、悪性腫瘍の転移など重い病気の可能性もありますので、腰痛が長引くときや、寝ている時にも痛みがひどい時はすぐに医師の診察を受けましょう。

また、事故や転倒など、外部から衝撃を受けた後に現れる腰の痛みにも注意が必要です。例えば、高齢の方の場合、軽い打撲だと思っていたのに、実は骨にヒビが入っていたということもあります。安静にしていても痛むときや、患部に熱がある、痛みが長引くというような場合は迷わずに病院や診療所の整形外科で診察を受けることをおすすめします。

腰痛を予防する正しい姿勢

日常的に行っている何気ない姿勢や動作が、慢性的な腰痛や、急性の腰痛の原因になっている場合も。
「まだ若いし私は大丈夫!」という人も、油断は禁物です。これから腰痛にならないためには、普段から正しい姿勢をとり、腰に負担をかけないようにすることが大切です。

正しい立ち方

正しい立ち方を普段から意識していますか? 正しい姿勢で立つと、耳から肩・股関節・ひざ・くるぶしを結んだ線が、真横からみた時に直線になります。軽くアゴを引き、肩の力を抜き、腹筋に力を入れ、背筋、ひざをきちんと伸ばしましょう。

耳から肩・股関節・ひざ・くるぶしを結んだ線が、真横からみた時に直線になっている男性のイメージ

正しい座り方

椅子に浅く腰掛ける座り方は、腰には負担です。お尻が背もたれに密着するように深く腰掛けましょう。
姿勢は軽くアゴを引き、背筋を伸ばしてお腹を軽く引き締めます。ひざがお尻よりわずかに高くなるようにし、椅子が高すぎる場合には、足を台にのせるなどひざの位置を調節しましょう。
床や畳に座る場合、足が痺れるからといってあぐらをかく人もいますが、実は腰に一番負担がかからないのは、正座です。正座で座る場合も、きちんと背筋を伸ばして座りましょう。

椅子に深く腰掛ける男性のイメージ

正しい寝方

腰痛持ちの人は、寝方にも工夫が必要です。基本的にはリラックスできる姿勢で問題ないですが、うつぶせの状態で寝るのは避けましょう。また、体が沈みこむような柔らかな寝具は逆効果。お尻が沈み込んでしまい、姿勢が悪くなるため避けましょう。
痛みがあるときは横向きで前かがみに、横を向いているエビのような姿勢で寝るのが一般的に楽な寝方とされています。仰向けに寝る場合は、ひざの下に枕を置いて寝るなどの工夫をして腰の負担を軽くしましょう。

横向きで寝ている男性のイメージ

腰痛を予防するための
ポイント3つ

ポイント1同じ姿勢で負担をかけない

せっかく正しい姿勢を身につけても、長時間にわたり同じ姿勢を続けていると腰には大きな負担がかかってしまいます。
仕事で立ちっぱなしという方や、運転など長時間同じ姿勢を続けるという方は、時間を決めて少し歩いたり、椅子から立ち上がったりして、軽いストレッチをして、同じ姿勢を長時間つづけることは避けましょう。

腰のストレッチをしている女性のイメージ

ポイント2適度な運動をする

「仕事が忙しい」「運動が好きではない」などの理由から、体を動かさないでいると、運動不足に陥り、筋力の低下を招きます。筋肉が衰えると、腰を支える力がとても弱くなってしまいます。わずかな距離ならタクシーや電車に乗らずに積極的に歩きましょう。
歩くことで腰に大きな負担をかけずに筋肉を鍛えることができ、腰痛予防に効果的です。本格的に体を動かしたい方には、スポーツの中でも、腰に負担のかからない水泳がおすすめです。

水中で運動をする女性のイメージ

ポイント3腰痛体操で筋肉をつける

ストレッチで腰や下半身を柔軟にした後、仰向けの姿勢で休みます。無理のない範囲で顔、肩、上半身の順に持ち上げ腹筋を鍛えます。その後、うつ伏せになって休み、無理のない範囲で頭、肩、上半身を持ち上げ背筋を鍛えましょう。
それぞれ、持ち上げている時間は3~5秒程度で、はじめは3~5回を目標に、慣れてきたら朝夕10回ずつ行いましょう。腹筋、背筋を鍛えて、筋肉をつけると腰痛は著しく軽減します。
最初は辛くても、だんだん筋肉がつき楽にこなせるようになってきますので、途中で挫折せず頑張って続けましょう。

腹筋を鍛える女性のイメージ

<監修>
林 泰史先生
原宿リハビリテーション病院名誉院長

痛みを感じたら、早めのボディペイン対策を! その理由とは?

ライオン(株)の調査によると、約5人に4人がボディペイン(腰痛・関節痛・肩の痛みのような体の痛み)を実感しているにも関わらず、痛みに対処しているのは、その内の約半数程度にとどまっていることがわかっています。

痛みを放置して、過度な安静や日常生活のセーブをすることは、痛みの「悪循環」に陥る危険性も。飲み薬(解熱鎮痛薬)や貼り薬で痛みを抑えて、自分らしい日常生活を送りましょう。

ボディペインについて詳しくはこちら

痛みの悪循環のイメージ